膝の関節は、大腿骨(太ももの骨)、脛骨(すねの骨)、膝蓋骨(膝のお皿)の3つの骨からなり、関節の周辺にある靱帯や筋肉により安定性が保たれ、曲げ伸ばし運動ができるようになっています。
また、大腿骨と脛骨の間には半月板というC型をした軟骨があり、体重が掛かった時の衝撃を吸収するクッションとなり、膝の円滑な運動を助けています。
膝の痛みを発生させる原因となるものには、運動やスポーツの過度な練習などによるいわゆる『使いすぎ・オーバーユース』、転倒や事故などによる膝のケガ(外傷)、仕事や家事、趣味など日常生活動作による膝への負担、加齢による軟骨のすりへりや筋力低下、膝関節に異常を起こす病気など様々です。
膝の疾患
発育期
外傷(骨損傷、靭帯損傷、軟骨損傷など)
円盤状メニスクス
(Osgood-Schlatter病)
有痛性分裂膝蓋骨
シンディング・ラーセン・ヨハンソン病
(Sinding-Larsen-Johansson病)
感染症(化膿性膝関節炎、骨髄炎など)
関連痛
(Perthes病、大腿骨頭すべり症、
単純性股関節炎など)
離断性骨軟骨炎
類骨骨腫
膝関節結核
血友病性関節症
血管腫
骨腫瘍
Ewing肉腫
骨肉腫
その他
青年期
外傷(骨損傷、靭帯損傷、軟骨損傷など)
膝蓋骨脱臼・膝蓋骨亜脱臼
膝蓋軟骨軟化症
半月板損傷
滑膜ひだ障害(タナ障害)
疲労骨折
膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)
鵞足炎
腸脛靭帯炎(ランナー膝)
離断性骨軟骨炎
膝関節遊離体(関節ねずみ)
膝前部痛(AKP)
Brodie骨膿瘍
感染症(化膿性膝関節炎、骨髄炎など)
腫瘍
(色素性絨毛性結核性滑膜炎、
滑膜骨軟骨腫瘍、骨巨細胞腫、骨肉腫など)
その他
中高年期
外傷(骨損傷、靭帯損傷、軟骨損傷など)
慢性関節リウマチ
痛風
偽痛風(CPPD結晶沈着)
閉塞性動脈硬化症
神経障害性関節症(Charcot関節)
半月損傷
膝関節遊離体
膝突発性骨壊死
感染症(化膿性膝関節炎、骨髄炎など)
その他
膝の痛みを発生させる原因となるものは数多くありますので、異常を感じたら早期に受診し対応することが重要です。