むちうち損傷は、頚部の筋肉・靭帯・関節包・神経・血管などの組織に損傷が起こっている状態ですが、一般的には次のように分類されています。
むちうち損傷の中で最も多く、約80%を占めるといわれています。
『首の痛み』や『肩の痛み』や『首を動かした時の痛み』など寝違えの時と似た症状があらわれ、頭痛や腕や手の疲労感や脱力感などもみられます。
これは、首の骨と骨の間にある関節包や骨の周囲にある筋肉・靭帯などが損傷されたものです。
首の骨と骨の間からは神経が出入りしており、この神経が圧迫されることにより、頭部・腕・手などに知覚障害、放散痛、反射異常、筋力低下などの神経症状があらわれます。
交通事故の時に受けた衝撃により、頚部交感神経や椎骨動脈が障害され首の周囲の痛みの他、頭痛、めまい、耳鳴り、目の障害、シビレ感、感覚異常、違和感、声の異常などがあらわれます。
根症状型と頚部交感神経症候群型(バレー・リュー症状)とが合わさったものです。
首の脱臼骨折や頸椎症・後縦靭帯骨化症を伴った場合、脊髄実質の損傷により、痛み・しびれなどの症状、四肢・体幹の運動障害、膀胱・直腸障害などあらわれます。
最近提唱され始めた病態であり、まだ解明されていない部分が多い病態です。
脳脊髄液が減少することにより、首の痛み、頭痛、嘔気、めまい、倦怠感、目の障害、思考力低下、記憶力低下など様々な症状が出現するというもので、軽微な事故の原因不明なものにはこの症例が含まれているのではないかと言われています。