股関節は、立ちあがりや歩行などの移動を行うために重要な関節です。
片足立ちでは体重の約3倍近い力が加わるため、体重を支えるため強固な支持を持ち大きな荷重に耐えうる広い運動範囲を持った構造です。
股関節に何らかの障害があると歩行などの日常生活動作に支障を来し、症状がひどくなると立っているだけでも痛みが発生します。また、痛みや障害による『過度な安静』は股関節の周りの筋力低下につながり、さらに股関節への負担が増えることもありますので注意が必要です。
日常生活を快適なものにするためには、股関節に負担をかけないようにしながら、股関節の周りの筋肉を鍛えることが重要です。
股関節の疾患と病態
先天性異常
先天性股関節脱臼
先天性内反股
骨系統疾患など
炎症性疾患
化膿性股関節炎
結核性股関節炎
関節リウマチ
単純性股関節炎など
変性
変形性股関節炎
急速破壊型股関節症など
骨壊死
ペルテス病(Perthes病)
大腿骨頭壊死など
腫瘍など
その他
麻痺性脱臼
大腿骨頭すべり症
突発性一過性大腿骨頭委縮症など
股関節の痛みを訴える主な疾患は年齢によっても異なります。
小児
ペルテス病(Perthes病)
大腿骨頭すべり症
単純性股関節炎
化膿性股関節炎
結核性股関節炎
大腿骨近位骨髄炎
外傷性股関節脱臼
骨盤裂離骨折
若年性関節リウマチ
一過性股関節骨減少症
突発性股関節軟骨溶解症
類骨腫
好酸球性肉芽腫
股関節部悪性腫瘍など
成人
股関節脱臼
大腿骨頚部骨折
変形性股関節症
股関節部滑液包炎
神経病性関節症
慢性関節リウマチ
化膿性関節炎
石灰沈着性股関節炎
一過性大腿骨頭委縮症
急速破壊型股関節症
突発性大腿骨頭壊死
股関節悪性腫瘍など
股関節の病気やケガの程度は一人一人異なりますので
運動やリハビリは専門家と相談して行って下さい。
また、股関節に異常があっても必ずしも股関節に痛みを訴えるわけではないので注意が必要です。