運動器疾患について

運動器疾患とは

『運動器』とは、歩く、座る、立ち上がるといった自分の意思でおこなう運動を担当する、筋肉・関節・骨・腱・靭帯・神経などの組織や器官のことです。呼吸を担当する『呼吸器』、消化を担当する『消化器』というように運動を担当するのが『運動器』です。

 

この『運動器』に何らかの障害がおきるのが『運動器疾患』です。運動器はそれぞれが連携して働いており、ひとつでも障害をうけるとからだはうまく動くことができません。

また、複数の運動器が同時に障害を受けることもあります。

 

骨が弱くなる骨粗鬆症による圧迫骨折、膝の問題の原因となる変形性膝関節症、足のしびれの原因や歩行障害を起こす脊柱管狭窄症などのよく耳にする病気も運動器疾患に含まれます。また、あまり知られていない病気も数多く存在します。

 

近年世の中の生活は便利になり、筋肉・骨・神経などが衰えやすい環境であり、運動器の障害を増加させています。また、年齢重ねるにつれて運動器も老化します。老化自体は病気ではありませんが、同じ年齢の高齢者でも運動や体操などをしている人の方が「運動器」は良好な状態ですし、病気にもなりにくい傾向です。つまり、運動器の病気と老化はある程度予防が可能です。

 

運動器に問題が生じると仕事や趣味、スポーツ活動に制限をきたしますし、寝たきりや要介護になる原因にもなります。また、呼吸器や循環器などの病気の原因となることもあります。

 

運動器の病気は、からだの動きに密接に関与し、生活する機能と直結していますのでとても重要です。運動器を健康に保つことは人生の生き甲斐や人生の質に大きく関与しています。

幸せで健やかな生活のために、運動器の病気を知り、重要性を理解し、運動器の良好な状態を維持することが健康を保つ上で大切です。