超音波画像観察装置
超音波画像観察装置とは、身体に超音波を送信し反射して返ってくる反射エコーを情報源としてコンピューター処理を行うことにより画像を観察する検査機器です。『超音波』は、聞くことを目的としない高い周波数の音であり、観察装置で使用する超音波は身体に影響なく安全に利用することができます。
産婦人科ではお馴染みの胎児を見るために使用されている検査機器ですが、骨・軟骨・筋肉・神経・靭帯・腱・関節などの観察にも使用されています。
超音波観察機器の進歩により解像度は飛躍的に鮮明になり、運動器分野でもその有用性が認められてきています。現在、精度の高い正確な判断を要求される医療現場では超音波観察機器の注目度は上昇し広く活用されるようになってきました。多くの医療現場やスポーツ競技大会などで医療関係者の手によって活躍し、年々認知度が上がっています。
レントゲン検査やCTスキャン検査のように放射線を身体に浴びることなく使用することができますので身体に無害です。小さい子供から妊婦の方まで安心して使用することができます。
また、身体に害がないので繰り返し使用しても安全に経過を観察することでがきます。
運動器分野の画像検査はレントゲン検査、CTスキャン検査、磁気共鳴画像検査(MRI)などの検査がおこなわれていましたが、これらは『全て動きが止まっている状態』の観察です。
これに対し、超音波観察機器は筋肉、腱、関節の運動などの『動いている状態』をリアルタイムで観察することができるため、運動器の損傷、異常、柔軟性の評価に適した画像観察機器です。
レントゲンでは異常がみつけにくい筋肉・腱・靭帯など(軟部組織)の状態を観察することに優れています。 また、患部の腫れ(水腫や血腫など)の状態や骨折や脱臼の有無も観察することができます。
レントゲン検査では、一度診察室を離れて別室で検査を行い、再度検査結果を聞くために診察室に行かなければなりません。また、CTスキャン検査、磁気共鳴画像検査(MRI)などでは検査結果を聞くため数日後に再度来院しなければならないこともあります。
超音波画像観察装置では、ベットサイドで患者さんとコミュニケーションをとり、症状などを聞きながら画像をすぐに観察することができます。
近年では、接骨院での超音波画像診断装置の使用については、厚生労働省からの通知により、検査自体に人体に対する危険性がなく、施術に関わる判断の参考とする超音波検査については、関係法令に反するものではないとの見解が示されています。